カテゴリー: 歌舞伎座の公演

寿初春大歌舞伎「井伊大老」より、紙雛のふたり

kamibina

きっとあの古い紙雛さまは
あの頃のお殿様と、お静様のお顔をしている気がする…。

 

 

いかなれば 田毎に影の見えながら

空にぞ月の 独り住みぬる

 

どうしてか
たくさん並んだ水田の水面の一つ一つに
その影は見えているのに
空には たった独りで住んでいる月

こんな感じでしょうか?

”田毎の月”というのは
棚田のたくさん並んだ田んぼの水面に
月がたくさん写り込んで
とても綺麗な景色のことを言うんだそうです。

でも、空にはひとりぽっちの
お月さま

ううう〜〜〜む
せつない。

大老、ロマンチスト
ですねえ…

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秀山祭九月大歌舞伎「元禄花見踊」感想おえかき!

sakura

 

春満開の上野のお山にて
元禄時代の格好で着飾った美しい人びとによる、花見の舞!
という、とっても華やかで楽しいショーのような演目なのですが

真っ暗闇の舞台の上、すっ……とせりあがっていらした
坂東玉三郎さんのご登場に、はっ!といきをのんでしまって
どうにかしてあの一瞬を描き留められないかと四苦八苦
しちてんばっとうした結果のおえかきです(*^^*;;)

もう
薄やみにつつまれた、玉三郎さんの後ろ姿
ほとんどシルエットなのに
とっても綺麗な人が現れたって
わかったよ…

そう、わたくし、このたびの秀山祭にて
初の生•玉さま でした(*^^*)
綺麗…!
ほんとに綺麗〜〜〜
か、
描けない〜〜〜〜〜wwww

そりゃそうだ(笑)
おえかきも日々是精進、
また、麗しい玉三郎さんのおえかきにトライしたいです。

玉三郎さんは、あたりまえだけども
ただ美しいかたではなくて。

「吉野川」の演目での母上さま、定高さまに
涙が止まらなかったんだよね..
これって私にはとっても画期的なことで!

私がまだまだ歌舞伎に慣れていないからだと思うんですけど、
吉野川のような時代物のお芝居では、特徴的な雅な話し方をするでしょ、
かっこよかったり、激しかったり、楽しかったりする場面では
わあっ!となれるんだけど、
悲しさだけは、どうしてもまだ感情移入しにくいんですよね(><)
きっともっとたくさん観たら、だんだんと受け取れるものなのかもしれない。

だけどそんな私でも
玉三郎さんの定高さまは、娘への別れがたい深い愛情と、最後くらいはと思い通りにしてやりたい愛情と
たくさんの愛情がぐっと伝わってきて、涙が出てきました…。

 

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「元禄花見踊」に戻って、華やかでわすれがたいワンシーンを!

毛槍 っていう、獅子の頭みたいなフサフサのついた槍を
すっ、とリズミカルに突くと

ふわっ!

桜の花びらが舞い上がって(*^^*)
春一番の風が吹いたような。

まだまだ残暑厳しい九月の頭だけど
すっかり、お花見の気分になりました♪

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秀山祭九月大歌舞伎「妹背山婦女庭訓 吉野川」

yoshinogawa

妹背山婦女庭訓(いもせやま おんなていきん)」。
歌舞伎まだまだ初心者のわたしでも、聞いたことのあるタイトルです。

なぜかね〜、こんな哀しいお話だと、全っ然思ってなかったの。
字面が、見た目柔らかい印象あるし、
”吉野川”って後ろにつくとまた
桜の綺麗な道行初音旅みたいな
ふわ〜っとした明るい、楽しい感じがして
勝手に、そういう雰囲気のお芝居と
思い込んでいました(^^;)

桜がとっても綺麗なのは、正解だったけど
”ロミオとジュリエット”のような、いやそれ以上に、叶わない恋の物語。
政治的な思惑も絡み合って、
死を選び、結ばれるふたり。
その運命を嘆き悲しみながら、見送るふたりの親たち。

 

yoshino

 

昨日見終わったあとは、悲しすぎてなんだか納得いかない
私でした(^^;)

あんなに綺麗な吉野川の舞台の上でみんな、
悲しい、切ない、やりきれない顔で
嘆き悲しみ、泣いているんだもの。

こんなに綺麗なのに。

吉野川を隔てて、触れ合うことも叶わなかった
久我之助さまと雛鳥さまを
せめておえかきで、しあわせ補完
してみました。

哀しくも美しい最後ねえ…と、ほおっとため息をついて
観終わることができたら、と思うんだけど
死を選ぶことを、純粋に美しいと思うことを
ためらってしまう。

「エターナル・チカマツ」を観てから
だと思うんだよね…